2019年3月、宮城県旅行で女川に向かう途中、石巻で電車の時間の関係で、1時間ほど待ち時間ができました。そのため、せっかくなので待ち時間を利用して、石ノ森萬画館へ向かうことにしました。
石ノ森萬画館について
なぜ石巻にあるのか

石ノ森萬画館が石巻にあるのは、石ノ森章太郎の故郷だから……ではありません。彼の故郷は現在の登米市。学生時代に映画を見るために、よく自転車で石巻に来ていたことから、石巻を第二の故郷と考えていたとのこと。そのような繋がりから、石巻にできました。
なぜ「萬」画館?
これは、石ノ森章太郎がマンガを「萬画」と表現していたかららしいです。マンガは、あらゆる表現のできる無限の可能性を秘めたメディアだと考え、「萬画」と呼んでいたそうです。そういった考え方から、「萬」画館と名付けられています。
東日本大震災にも耐えた石ノ森萬画館
実は石ノ森萬画館周辺は東日本大震災のときに津波に襲われています。石ノ森萬画館も川の中州にあることから、津波の被害を受けてしまいました。
しかし、原画などの大切な資料は2階、3階に保管していたので、難を逃れたらしいです。もし1階に保管していたら、貴重な資料が失われていた可能性が高いです。先見の明があったんですね。
石巻の街を歩いて
駅から石ノ森萬画館は少し離れてる

石ノ森漫画館は石巻の中心街の反対側にあり、旧北上川の中州にあります。石巻駅から石ノ森萬画館のある旧北上川へは、徒歩で15分くらいかかります。大体1kmくらいの道のりですね。
いしのまきマンガロードを通って中心地へ

石巻駅から石ノ森萬画館への道は、「いしのまきマンガロード」という愛称がつけられています。沿道には、石ノ森章太郎の漫画に出てくるキャラクターの、フラッグや像をたくさん見ることができます。ファンにはたまらないですね。
石ノ森萬画館に入ってみました
UFOみたいな形をした外観の建物

マンガロードに沿って歩いて旧北上川まで出ると、川の中に、丸い屋根のUFOみたいな建物が見えてきました。これが石ノ森萬画館ですね。
このUFOみたいな形も、石ノ森章太郎がデザインしたものです。また萬画館のある中州は、NYのマンハッタンに見立てて、マンガッタン(※)と呼んでいるそうですよ。
それでは、さっそく入館してみたいと思います。
実は入館は無料

実は石ノ森萬画館、入館自体は無料なんです。館内は以下のような構成になっています。
3階:図書ライブラリー・カフェ「BLUE ZONE」・デジタルアーカイブ
2階:常設展示・企画展示室
1階:エントランス・グッズショップ「墨汁一滴」・映像ホール
このうち、1・3階は無料で見て回れる範囲です。2階が観覧チケットが必要となるエリアです。観覧料は大人800円・中高生500円・子供が200円となっています。
ちょっとしか見られませんでしたが…
実は駅からここまでプラプラ歩いたせいで、滞在時間が20分しか確保できなかったので、今回は無料のエリアをちょっとのぞいただけになりました。しかし、無料エリアだけでも、かなり内容が充実していました。
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グッズショップ「墨汁一滴」ですが、石ノ森章太郎のマンガ関連グッズはもちろんラインナップが豊富なのですが、ほかのマンガのグッズなども売られていました。
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3階への通路には、マンガの表現についての解説があり、マンガを趣味で描いている方には非常に勉強になるのではないかなあと思います。
また、3階にはアニメ制作体験や、約60名のマンガ家のサイン色紙を見ることができたりして、かなり充実しています。
それに加えて、2階の常設展示室では、石ノ森章太郎の作品についての世界解説や、原画などが展示されており、石ノ森章太郎作品が好きな方にはたまらない空間なのではないでしょうか。
さいごに
今回は石巻はおまけで訪問しましたので、あまりちゃんと石ノ森萬画館を見ることができませんでしたが、おもいのほか、充実していて驚きました。かなりマンガについての発信力が高い施設だと思います。
今度、宮城に来るときは、時間を取って、石ノ森萬画館を楽しみたいと思います。

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