叡山電車の観光列車「ひえい」に乗ってみました - 「ひえい」は比叡山観光の起爆剤となりうるか

観光
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先日、京都を訪問した際、叡山電車の「ひえい」に乗車しました。

車両製作前にパース図 (イメージ図) が公開されたときは、その鉄道車両らしからぬ斬新なフォルムが話題になりましたね。

今年の3月にデビューして、1年が経とうとしていますが、そんな観光列車である「ひえい」について調べてみました。

「ひえい」が走る叡山電車について

叡山電車はどこを走っているのか

叡山電鉄路線図


叡山電車
は地元民から「えいでん」という愛称で親しまれている私鉄路線です。

京阪グループに属しており、京阪鴨東線の終点、出町柳を始点として、比叡山の入口である八瀬比叡山口を結ぶ  叡山本線  と、叡山本線の宝ヶ池駅から鞍馬を結ぶ  鞍馬線  で構成されています。

京都市北部の住宅街や観光地を通る私鉄路線ですね。

観光列車「ひえい」について

なぜ「ひえい」は作られたのか

比叡山には延暦寺という観光スポットを有してます。

その比叡山への観光アクセスルートとしては、2ルートがあります。

京都側からアクセスするルートと、滋賀側からアクセスするルートです。

2つのルートのうち、アクセスしやすいのは、実は滋賀側なんです。

大阪駅からも京都駅からも、JRの新快速で比叡山坂本駅まで1本で到達できます。

そこから、徒歩で坂本ケーブルに向かい、ケーブルで山上へ登るというルートです。

1回の乗換で済むわけです。

一方、叡山電車を含む京都側のルートは、京阪電車に乗って出町柳へ向かい、叡山電車に乗り換え、八瀬比叡山口まで移動します。

その後、叡山ケーブル、叡山ロープウェイと乗り継ぎ、さらにバスにも乗り換える必要があります。

都合4回も乗り換えないといけません。

そんなわけで、比叡山観光のアクセスルートとして選んでもらうということを念頭に、奇抜な見た目の車両を製作したということのようです。

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「ひえい」は比叡山の神秘性をイメージ

実は、「ひえい」は新造車両ではありません

1987年に登場した700系電車のうち、732号車を改造して作られました。

やはり、「ひえい」を特徴づけているのは、車両前面の楕円形でしょう。

このデザインは、沿線の鞍馬山と比叡山の神秘的な雰囲気を表したデザインとのこと。

この楕円形のデザインは前面だけでなく、車内でも見ることができます。

座席のモケットに腰かけてみると、意外にフカフカしていました。

車内のライトは、温かみのある電球色のダウンライト。

窓が他の車両に比べて小さいので、照度確保のため、日中でも常時点灯されています。

クロスシートではないですが、最低限の非日常感は演出されていると感じました。

京阪グループの観光戦略

比叡山・びわ湖「山と水と光の廻廊」 について

現在、京阪グループでは、中期経営計画として、比叡山・びわ湖エリアを「山と水と光の回廊」と称し、このエリアの回遊性を高める取り組みを2015年から実施しています。

なぜ回遊性を高める必要があるかというと、上の路線図のうち、色を塗った路線はすべて京阪グループの路線です。さらに、比叡山関連のケーブルカー・ロープウェイも京阪の子会社です。

そのため、このエリアの回遊性を高める=京阪グループの収益に繋がるということになります。

「ひえい」の登場も、この流れの一環ですし、同時期に京阪石山坂本線坂本駅を「坂本比叡山口」駅に変更したのも、回遊性を高める取り組みの一環となります。

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いまいち浸透していない……?

このような取り組みを実施していますが、実際に比叡山観光が盛り上がったという感覚はありません。

大体、比叡山観光の強化は、京阪が出町柳に延伸してから、ずっと行っていること。

昔から、比叡山観光はいまいち浸透していない気がします。

おそらく、理由としては、京都から近すぎるということなのでしょう。

同じ歴史ある高野山は、近くにメジャーな観光地は少ないので、結果的に高野山が際立つことになります。

しかし、比叡山は京都が観光的に目立つので、歴史的に高野山と遜色ないにもかかわらず、目が向けられない結果になるのだと思います。

そして、京阪自体も、京都観光の主軸は洛北~東山~宇治と定めています。(中期経営計画にも、はっきりうたわれています)

「ひえい」は叡山電車の比叡山観光の起爆剤となりうるか

では、「ひえい」は比叡山観光の起爆剤となりうるのでしょうか。

私は、それはないと考えています。

「ひえい」の乗車時間は、出町柳~八瀬比叡山口の約15分のみ。

各駅に停車もしますし、洛北の周辺沿線住民の方も乗ってくる列車です。

あくまで、比叡山観光に行こうとして調べた人が、この車両の存在を知って、乗ってみようと思う。

そういう列車であることは間違いないと思います。

その意味では、叡山電車の目的は達成されているのではないでしょうか。

しかし、「ひえい」に乗車して、ついでに比叡山も観光しようという人間は、私みたいな鉄道好きだけでしょう。

叡山電車のもうひとつの観光列車「きらら」。大きな展望窓を持ちます。

では、「ひえい」が、大きな展望窓をもつ「きらら」のような展望車両だったらどうでしょう?

多分、結果としては同じだと思います。

「きらら」は、鞍馬線が渓谷に沿って走りますし、もみじのトンネルのような体験ができるからこその列車だと思います。走行区間のほとんどが住宅地である「ひえい」では、展望車両の意味をなさないかと思います。

結局は、比叡山観光の魅力を高め、認知を上げる取り組み次第でしょう。

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せっかくなので、比叡山観光でも……

実は私も比叡山延暦寺に観光に行ったことがありませんでしたので、「ひえい」に乗ったついでに、比叡山を登ってみようと思い、叡山ケーブル八瀬駅に向かいました。

そしたら、こんな看板が……

バスは冬期運休中……これは、山頂雪道徒歩40分コース……

……また、次の機会に出直すことにしましょう。

※1/4からは、叡山ケーブル・ロープウェイも冬期運休に入ります。
 (滋賀県側の坂本ケーブルのみ運行)
 オンシーズンの、春~秋までの間は、お得なチケットもあります。

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